米国株式市場では、S&P500指数において依然として僅か一部の超大型テクノロジー企業の上昇にけん引され、最高値圏での推移が続いています。その一方で、アクティブ運用機関は引き続き市場平均をアンダーパフォームしています。
では、この状況を受けて運用機関は姿勢を変え、超大型テクノロジー銘柄の組み入れを増やしているのでしょうか。
答えは「ノー」。ラッセル・インベストメントの運用機関調査ではむしろ逆の動きが確認されています。
超大型銘柄の組み入れ縮小
米国大型株ユニバース(バリュー、グロース、マーケット・オリエンテッドを含む)において、第2四半期にテクノロジー関連の超大型8銘柄全体で、保有比率がやや低下しました。
特にアップルは保有機関数の減少が最も大きく、テスラも顕著な減少が見られました。マイクロソフトも約4%の運用機関が保有を減らしましたが、依然として最も広く保有される「フェイバリット株」の地位を維持しました。全体的なトレンドとは対照的に、メタとアマゾンはわずかながら保有運用機関数が増加しました。
テクノロジー株の持ち高調整
大型株運用機関は第2四半期に超大型テクノロジー株のエクスポージャーを引き下げました。
出所:ラッセル・インベストメント 2025年6月末時点
グロース運用機関でも同様の傾向が見られ、多くの銘柄で保有比率が縮小。例外的にブロードコムのみが増加しました。
インデックス再構成の影響
6月のラッセル指数の年次見直し(銘柄入替・比率調整)では、メタ、アルファベット、アマゾンがラッセル1000グロース指数のみへの採用から一部がラッセル1000バリュー指数にも採用されました。その結果、これら3銘柄のグロース指数における合計ウエイトは約5%低下。これにより、従来の保有比率が新ベンチマークに対して「オーバーウエイト」となったため、一部の運用機関は組入比率を引き下げて調整を行いました。
慎重姿勢の継続
以上を踏まえると、アクティブ株式運用機関は依然として超大型テクノロジー株に対して慎重なスタンスを維持しているといえます。その背景には、高バリュエーションや、AIインフラへの巨額投資がもたらす経済的リターンへの不確実性があります。
ポートフォリオの調整状況や運用機関との定期的な対話を踏まえると、アクティブ運用機関は今後も同銘柄群の組入比率をさらに縮小する動きが続く可能性があります。