アウトルック

2019 Global Market Outlook - Q3 update:
チャイナ・シンドローム

ラッセル・インベストメントの投資戦略チームが、世界経済および資本市場に対する見通しをまとめて、四半期毎にお届けいたします。

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サマリー

2019 グローバル・マーケット・アウトルック
第3四半期アップデート

中国の景気刺激策、世界的な金融緩和と米中貿易戦争の休戦から、年末に向けてグローバル経済の反発があるとみています。しかし、米国債イールドカーブの逆イールド化と景況感指数の低下傾向に鑑み、警戒的な見方を継続しています。

主要な市場のテーマ

5月にトランプ米大統領が発表した中国からの輸入品に対する関税引き上げにより年末に向けた株式市場の回復を動意づけました。同発表後、株式市場は反発しているものの、長期国債利回りの低下、米国債イールドカーブの逆イールド化、世界貿易の減速や製造業調査が世界的に軟化するなど、その影響が持続しています。この結果、米国連邦準備制度(FRB)が7月と9月に利下げを実施する公算が高まっていると考えられます。FRBの金融緩和、中国の景気刺激策、貿易協議での妥協が出揃えば、足下のイールドカーブの逆イールド化からの景気後退シグナルは誤りとなる可能性があります。しかし、ラッセル・インベストメントは、今後1-2カ月間に亘ってさらに逆イールド化が持続するようであれば事態をより深刻に受け止める必要があると考えています。年央時点では、警戒感を抱かせる憂慮すべきシグナルです。

欧州では、長らく期待されている成長回復には依然実現の兆しは見られません。成長指標も精彩を欠いており、さらに、根強い低インフレにより、欧州中央銀行は利上げをさらに先送りしています。債券市場における5年後のインフレ期待は、6月中旬時点で1.2% と記録的低水準にまで低下しました。私たちは欧州に関して弱気ではありませんが、一時的な各種景気低迷要因の反転には予想以上に時間がかかっているとみています。総じて、ユーロ圏の株式には買われ過ぎ、売られすぎの兆候はともに出ていないものの、コア国債市場は長期的には割高圏にあると考えられます。

英EU離脱(ブレグジット)を巡る不透明感が引き続き英国経済の重石となっています。短期的に英ポンドは弱含みのままとなることを予測していますが、英国の次期首相が欧州との交渉を円滑に行う、または二度目の国民投票が実施される運びとなれば、英ポンドの反発の公算が高まるとみています。

米中貿易戦争の深刻化でアジア太平洋地域の成長が圧迫されており、その結果、中国政府の追加刺激策が実施される場合には、同地域に恩恵をもたらす可能性があるとみています。オーストラリア経済の見通しは依然さえないものの、オーストラリア準備銀行による利下げなど、住宅市場の安定に役立つ幾つかの前向きな展開が見られます。豪州株式市場は適正水準にあると考えるものの、日本とエマージングアジア株式市場のバリュエーションには若干割安感が認められます。

カナダ経済は緩やかな回復途上にあると考えられますが、カナダ株式の見通しについてはニュートラルな評価を継続します。バリュエーションに相対的魅力が乏しい上、コントラリアン指標は依然として売られすぎからはほど遠い水準にあることを示唆しています。

※ 上記の正式原本は以下英語版のものであり、翻訳文は原本を理解する上での参考資料です。原本と翻訳に矛盾が有る場合は、原本が優先します。

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