11月の米連邦公開市場委員会(FOMC)定例会合からの重要なポイント

以下は、2022年11月2日にラッセル・インベストメント(米国)のHPに掲載された英文記事を翻訳したものです。原文は こちら。内容は作成時点のもので今後市場や経済の状況に応じて変わる可能性があります。また、当見解は将来の結果を保証するものではありません。

米連邦準備制度理事会(FRB)は、予想通り、米国時間11月2日の米連邦公開市場委員会(FOMC)における定例会合で0.75%の大幅利上げを実施し、政策金利であるフェデラルファンド(FF)金利を3.75%〜4.0%の誘導目標レンジに引き上げました。投資家はFRBのパウエル議長が利上げのペースと、インフレ率を目標水準に戻すために必要な政策金利の水準について何を示唆するかについて注目していました。この面では、FOMC期間を通じて、多くの競合する材料を巡り、ボラティリティを増大させる展開がありました。

FOMCとパウエル議長の記者会見からの重要なポイント 

  • FRBがこれまでに実施した大規模な利上げに重点が置かれ、これらの利上げは経済を減速させ、インフレ率を2%に戻すにはまだ時間がかかることが強調されました。パウエル議長や他のFOMC参加者が「インフレ率が低下しているという明確で説得力のある証拠」を見る必要があるという以前のコメントと比較して、これはよりバランスのとれた前向きな金融政策への潜在的なシフトが示唆されました。総じてハト派的なシグナルであったと考えられます。
  • パウエル議長は、FRBが12月の次回会合、あるいは、2023年2月の次回会合で利上げのペースを減速させることを検討すると示しました。ラッセル・インベストメントの基本シナリオは、12 月の利上げ幅が0.5%に縮小されることを見込むものでしたが、これは市場も既にその大きな可能性を織り込んでいたものでした。したがって、これは想定内の内容でしたが、一方で0.75%幅の大幅利上げが終わりに近づいている可能性が高い、というより明確なガイダンスも示されました。
  • パウエル議長は、最近の経済データ、特に労働市場の回復力とインフレ指標の解釈について議論し、FF金利のピークは、FRBが9月に予測したもの(4.5-4.75%)よりも高い必要がある可能性が高いと結論付けました。市場は今回会合に先立ち、既にこれらの水準を織り込んで推移していましたが、パウエル議長が政策金利の到達する水準を強調し、自身の見通しを上方修正したことはタカ派的であったと考えられます

FRBは依然として政策金利が景気を下押す抑制的(restrictive)な水準に到達するまで利上げを実施

0.5%か0.75%かの議論が見出しを飾っていますが、ここでの主たるメッセージは、FRBは依然として金融政策が意味のある抑制的な水準まで金利を引き上げる意志を示しているということです。抑制的な金融政策とは、経済成長を減速させ、需要と供給のバランスを取り戻し、それを通じてインフレ圧力を緩和することを目的としています。それは今回会合でも変わっていません。

市場はどのように反応したか?

米国債利回りは今回会合後に小幅に上昇し、米国株式を示すS&P 500指数は前日比で2.5%下落しました。(米国時間11月2日現在)

投資家の考慮事項 

ラッセル・インベストメントでは、これらの経済的リスクが認識される一方で、市場心理は非常に悲観的な水準にあるという証左を慎重に吟味しています。私たちは、ここ数ヶ月間の株式市場の不規則な上下動を通じて、投資家はリスク分散を図り、バランスの取れたポートフォリオ戦略を維持する必要がある局面と考えています。資産クラス別では、米国債の利回りがどの年限でも大幅に上昇しており、投資家にとって魅力的な水準を提供する可能性が高いと見ています。

実際、米国債利回りは現在、年限を問わず期待インフレ率を大幅に上回って取引されています。そしてポジショニング・データは、投機的な投資家層が既に債券を大きく売り越していることを示唆しており、将来の債券リターンにプラスの非対称性をもたらす可能性を示しています。 ラッセル・インベストメントは、景気後退のリスクが高まる中、債券はポートフォリオにおいて重要な分散投資の役割を果たすことになると考えています。歴史は、景気循環が山から谷に向かう際に、特に期間5年までの米国債利回りが低下する傾向にあるということを示しています。

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