先週の米国債利回り急騰に関して知っておくべき3つのポイント

以下は、2025年4月15日にラッセル・インベストメント(米国)のHPに掲載された英文記事を翻訳したものです。原文はこちら

先週、米国の国債利回りが急騰し、10年物国債利回りは0.5%上昇しました。この動きは2008年10月以来最大級の変動のひとつであり、債券市場においては極めて異例の展開です。統計的には、今回のような急変動は1%の確率でしか起こらないとされています。

この急騰を受けて、投資家が理解しておくべきポイントは以下の3点です。

  • マクロ要因が米国債市場に波及- 人気の高いヘッジファンドによる取引の巻き戻しや海外投資家による売却が、長期国債利回りの上昇要因となりました。
  • 米国債の魅力は依然として健在- ラッセル・インベストメントが想定する米国債の公正価値利回りは、現在の市場利回りを下回っています。つまり、魅力的な利回り水準に加えて、価格上昇(キャピタルゲイン)の可能性も示唆しています。
  • 分散投資の観点からの有用性- 短期的なボラティリティはあるものの、仮に経済成長が市場の予想を下回った場合、国債は株式市場の軟化を一部緩和する「クッション」として、バランス型ポートフォリオにおいて有効な役割を果たすと考えています。

春の急騰

米国債利回りは、4月初旬以降、急速に上昇しています。

Japan market heat map
出所:ラッセル・インベストメント、LSEGデータストリーム 2025年4月11日時点
上記は過去の実績であり、将来の投資収益等の示唆あるいは保証をするものではなく、またその結果の確実性を表明するものではありません。