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確定拠出年金編
(確定拠出年金事業主の皆様へ)

 

人生100年時代、そして想定外の事態が起きる不確実性の時代、豊かな未来を創るために資産形成はますます重要性を増しています。

当「企業型確定拠出年金 制度・ガバナンス編」、「企業型確定拠出年金 商品・付随機能編」の各コーナーでは、米国において家計金融資産の増大に大きく貢献している確定拠出型年金(DC)制度・401kについてご紹介し、日本の企業型DC制度への示唆を展望します。

DCの制度・ガバナンス編

日米を通じた確定拠出年金制度(DC)企業型の歴史(前編)—DCは「貯蓄か年金か」の議論

日本の確定拠出年金制度(以下 DC)は、通称「日本版401k」と呼ばれます。これは、米国の代表的な確定拠出年金制度である401kを元にしている所から来ています。米国で401kが始まったのは1980年頃ですが、米国人は元来消費性向が高く、退職後の十分な資産形成を促すために、国として貯蓄を奨励する必要があったのです。

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日米を通じた確定拠出年金制度(DC)企業型の歴史(後編)—手早く成果を上げる「自動化」導入

個人貯蓄制度という位置付けであれば、事業主がその内容まで気に掛ける必要はありません。しかし、退職後所得を支えるための年金制度と位置付けると、事業主としても管理責任が生じます。1990年代まで、米国401kは、月々の掛金額、昇給時の掛金引上げの有無、運用商品の選定という3つの判断について、全て個人任せでした。では、加入者全員がしっかりと考えた上で、これらについて判断しているのでしょうか?

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「事業主が運営管理機関に「顧客本位」を期待しづらい3つの理由」

顧客本位と自社利益のトレードオフの問題は、多かれ少なかれどの業界でも見られます。神の見えざる手によって価格が適正水準に決まり、顧客も満足し企業も一定の利益を上げられるというのが理想的です。全ての参加者がフェアプレーをしてゲームでの勝利を目指すのが原則ですが、現実は自由競争が働かず価格が高止まりする例もありますし、逆に過当競争で企業が無理をしなければならなくなる例もあります。

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確定拠出年金制度、成功の測り方

確定給付年金制度(以下 DB)については、その制度運営の良否を測ることは比較的簡単です。過去の運用実績は最も分かりやすい指標ですが、リスク資産比率の影響を大きく受けます。成熟度などの制度状況や母体企業の財務状況や意向によって採り得るリスクが異なるため、リスク当たりリターンや複合ベンチマークに対する超過リターンの方がより適切かもしれません。そして、運用目標や債務情報も加味した債務に対する積立水準はより適切で分かりやすいと言えるでしょう。一方で、確定拠出年金制度(以下 DC)が成功しているかどうかをどのように定義づけ、計測すべきなのでしょうか。

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DC制度運営 7つのベスト・プラクティス

今回は、総合的に見て質の高いDCの運営とはどういうものかに焦点を当ててみたいと思います。DC先進国の米国のケースを例に、良くある制度運営に対しベスト・プラクティスと考えられる運営とはどういうものかを纏めてみました。ポイントは7つ挙げられます。

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DC商品 ・付随機能編

DB・DCハーモナイズ(前編)

日本の企業型確定拠出年金制度(以下 DC)の資産規模は緩やかに拡大していますが、退職給付制度としてDCと確定給付年金制度(以下 DB)を併用している企業は未だ多く存在します。DBにおいては運用方針を策定、関係者で共有し、その方針を踏まえて確固たる投資信念の下、運用を行います。運用商品の選別にあたっては、運用会社に対しヒアリング等を実施し、過去実績の良否だけでなくコンサルタント等の定性的な評価も一般的には活用しています。

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DB・DCハーモナイズ(後編)

国でもこうした課題がある中で、ガバナンスのベスト・プラクティスを遵守しつつ、規模の経済性をもたらす確定給付年金制度(以下、DB)と確定拠出年金制度(以下、DC)の調和といったアプローチが実際に採用されています。DBとDCでは構造的な違いを伴い、それぞれ明確に異なる目標があるものの、投資信念は一貫性があってしてしかるべきです。

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あるべき商品ラインナップ—加入者全体の資産の実質価値増大のために

商品ラインナップの現状は、運営管理機関や事業主の取引先との関係も考慮されているのが実態ではないでしょうか。運用商品の採用運用会社数は平均7.5社(1社平均2.52本)となっています。運用能力評価の結果というならまだしも、そうでない場合、採用運用会社数の増加は無駄な運用商品増加につながる可能性が高いため、とりわけ注意が必要です。

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デフォルト商品(初期設定商品)の意義とターゲット・デート・ファンド

日本の企業型確定拠出年金制度においては、加入者が一定期間を経て運用指図を行わなかった場合に、加入者自身が運用指図を行ったものとして運用商品の買い付けを行う仕組みとして、指定運用方法を導入することが可能です。指定運用方法によって指定された商品は、いわゆるデフォルト商品と呼ばれたりもしますが、指定運用方法を導入している企業の多くは、デフォルト商品を元本確保型商品としています 。

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資産運用の知識編

個人投資家、確定拠出年金加入者の皆様へ